No.131
ヒトヨタケの仲間
 毎月1回、定点観察会をしている横浜市の自然公園で、メンバーの一人が道の真ん中でうずくまって、何やら懸命に撮影していた。興味津々で覗き込んでみると、長さ5〜6センチの今にも折れそうな細い柄の先に繊細なカサが開いている。
 カサの周囲に黒い縁取りがあると言うので近づいてよく見ると、カサの縁から液化が始まっている。ヒトヨタケ属の仲間はヒダやカサが溶けて真っ黒になっていくものが多い。これも種名は分からないがその仲間に違いない。
 名前の「一夜」どころか数時間で溶けてしまうものが多いので、なかなかこんなシーンはお目にかかれない。
 恐らくこのきのこの、儚くも美しいわずかな瞬間を見たのだと思う。そしてその瞬間を撮ることができたのだと思う。
 何も語らないが、精一杯の命を感じるシーンだった。
撮影データ
神奈川県横浜市 新治市民の森
2007/9/2
Canon EOS-KissX
Tokina AT-X107DX
F20  2"  補正 -2/3
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