ムキタケ
2008/10/26 静岡県富士宮市・富士山南麓
 情けないことにムキタケの写真がほとんどない。「きのこ狩り」目的で山歩きをしないものだから優秀食菌の写真がとても少ない。むしろ「狩人」の多い場所を避けてコース選びをするから、当然の結果だ。
 カサ表面はオリーブ色や紫色を伴った汚褐色でヌメリがあり、柄が太短くてヒダが極めて密に並ぶ。有毒のツキヨタケに似ているが、ヒダの密度と柄にリング状のツバがない点で見分けられる。
 形からヒラタケなどに近いイメージもあるが、ワサビタケ属のきのこというのは意外な気がする。煮込むなどして火を通すと全体がゼラチン質になるので、確かに他のヒラタケ型のきのことは違う。いつまでも冷めずに熱いので「のどやけ」と呼ぶ地方もある。
 立ち枯れた大きな樹にたくさん群生していると、手の届く範囲はすっかり採られていることがある。ただ恨めしく見上げるばかりだが、専用の柄の長い鎌も市販されている。
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